「元気」ってなんだ
元気の反対の言葉に「病気」というのがあります。
実は人間の行動や体に関係することで、「気」という文字を使った言葉は多いのです。
何気なく使っている言葉があります。
例えば、「活気がある、勇気がある、根気がない、平気だ、生意気な奴、気楽だ、気絶した、気配はない、気持ちしだい、気分が悪い、気前が良い気合、殺気、正気」に戻ったなど。

気と一緒になった大和言葉もたくさん。
例えば、気がつく、気が合う、気が早い、気の毒、気がすむ、気がくるう、気どる、血の気が多いなど、他にもまだまだあります。こうしてみると気という言葉は、なにかエネルギーのような目に見えない、形にあらわすことができないものを指して言っているようです。

気の正体がどんなものかは、まだよくわかっていないのです。
昔の人は気というものが、生命ととても深く関係していることを実感していたので、このように気のついた言葉をたくさん、生み出したのでしょう。

「けがれる」という言葉。
動物の死体などにさわったとき、「けがらわしい」なんていうことがあります。
これはもともとが、「気が枯れる」という言葉からきています。

つまり、昔の人は生きているものが死ぬと、気が枯れてなくなったと考えました。
それで、「け(気)がかれる」、「けがれる」という言葉になってきました。つまり、気があるかないかで、生きているか死んでいるかを区別していました。気は。現代風の言葉で言えば「生命エネルギーそのもの」のような意味でも使われていたのです。

今も元気という言葉は、元の気、すなわち「元もともっている健全な気」のことを指しています。私たちは皆、元気に生活できるような体を持って生まれてきました。ちょっと疲れても、病気になっても、そのまま死なない限り、必ず元気が戻るようにできているといえます。元気な人がそばにいると、こちらまで元気になることがあります。

人が亡くなってお通夜の時などは、みんな気がしずんで、元気がない。
気は感じることができるだけに、回りの影響を受けやすいともいえます。
雰囲気という言葉もあります。お通夜の時、お酒をふるまうのも、気をはらしてもらうためかもしれません。元気がないときはじっとしていないで、なにか好きなことをやるとか、元気な人と話をするとか、気分を変えるようにしたらどうでしょう。
野原や木のあるところへいくのもよいでしょう。
気が晴れて、元気が出てきます。
自然はあらゆる生命の気でいっぱいです。
私たち人間も自然の一部ですから。